〜メールマガジン Vol.7より〜
フランスでは友人同士はもちろん、上司や部下、義父母や親戚は年齢関係なく名前で呼び合います。
親子ほど違う年齢でも、ムッシューXXX等と呼ぶと不思議な顔をされ、すぐに名前で呼んでね、と言われます。
ムッシュー、マダムXXXで呼ぶのは初対面の人、公務や銀行やお店とお客など限られいます。
それでも少し親しくなるとすぐに名前に変わることが多くあります。
名前で呼び合うことでとても親近感が増すのはたしかですが、日本ではかなり親しくない限り、名字にさん付けが通例ですから馴れないと少し戸惑ってしまいますね。
また、フランス人のクラシックな名前にはジャン・ピエールやアンヌ・マリーなどの2音節の名前がありますが、これは一つの名前ですので必ず続けた名前で呼びます。
またカトリックのお国柄、宗教上の洗礼名がある人も多くいます。
ただ、ジャン・ピエールは名前自体が聖人ジャン(ヨハネ)で、名前が聖人名から取られている場合、洗礼名は付けません。
2つの名前のある人は、名前+洗礼名+名字の並びになります。
例えば、モロー家兄弟の場合、兄はジャンピエール・モロー、弟はアンリ・ユベール・モローですと、ユベールは聖人名で弟だけが洗礼名があります。
最近のパリでは特に東欧やロシア、トルコやアラブ近辺からの移民が増え、様々な宗教を持つ人々や言葉の違う人々も生活していますので、聞き慣れない名前に出会うことが多くなりました。
文字も違う場合が多いのですが、フランス国民となった場合はアルファベット表記に変えるそうです。
日本人がフランスで暮らしますとアルファベット表記になり名字と名前は各一つ、フランス人と結婚している人は日本の名前に相手の名字を付けたり付けなかったり、自由なような???でも少し不思議な感じもします。
フランス人でも、特にパリジャンはおじいさんが東欧、おばあさんはイタリア・・・などという人がとても多いので、生粋のフランス人にお目にかかるのは稀なくらいです。
フランス大統領も元はハンガリー人、奥さんはイタリア人ですし、フランスのクラシックな名前に東欧の名字という人もいて、 名前一つでもお国柄がでますからどんなオリジンを持った方なのかと想像するだけでも興味深いですね。
それにしても、多くの選択肢があるフランス人はどう感じているのでしょうか?