フランスは地震は99.99%ありえない国です。
もしあったら今ある古い建物は全て倒壊してしまうくらい、何千年もなかった地域ですが、この間大地震が襲ったハイチは200年前はフランス領でした。
そのためか国のつながりは深く、中国やアメリカに並んで一番に救援を送っていました。
そして今、孤立した子供達を受け入れ始めています。
里親探しということなのですが、キリスト教文化からくる意識からか以前からフランスでは里親になる人がとても多いのです。
ほとんどが北朝鮮、アフリカ、東南アジアからの子供達、人種も言葉も違う国からフランス家庭へ受け入れるのですから並大抵ではないと思ってしまいますが、フランス人はいともたやすく愛情を注いで育てていくのです。
周りもとても自然に接しますし、養子縁組は数多く普通に行われているのでいじめなどもなく子供もコンプレックスはほとんどないようです。
ただ、自分はどこからきたの?という気持ちはあるようで・・・
私の友人にも、フランス人孤児で0歳の時に引き取られいままで育ってきた女性がいます。
彼女は10代の頃は本当の母を探したこともあったけれど、今は育ててくれた両親に感謝していると話していました。
この間、ちょっと知り合ったマダムが私の孫よ、といって写真を見せてくれました。
典型的なヨーロッパ人の金髪で緑の目のマダムですが、写真には東洋人の小さなかわいい女の子が写っています。
実はマダムのお嬢さんが里親になり引き取った子供だったのです。
お嬢さんには実の子供が2人いますが、病気でこれ以上は子供が無理とわかり、3人を育てたいと思っていたところ里親になることに決めたとのこと。
どの子もかわいくて・・・と大輪の笑顔で心から嬉しそうに話すマダムを見ていると、フランス人の博愛精神の豊かさをかいま見た気がしました。
ハイチ地震の後、フランスの各団体が真っ先に動いたこと、それは孤児達の里親探しだったのです。
通常外国からの養子手続きは、人身売買の横行を防ぐ為に大変な時間と労力がかかるのですが、今回だけは例外的に電光石火で行われています。
ニュースでは先月30人近くの子供達がすでに新しい家庭にはいり、とまどいながらも笑顔を見せる映像が流れていました。
突然の地震、親と別れ違う国で生きていく小さな子供達、心から幸せになってほしいと願いました。